額縁の独立はキャンバスへの移行に始まる

現在の絵画に使用されているキャンバスがヨーロッパで普及し始めたのは16世紀頃からと言われています。それまでは、オーク材等の板が使用されていたのは良く知られているところですが、この基材が変わったことは額縁にも大きく影響を及ぼしたと言われています。というのは。当時絵画は絵板と言われる板に描かれるのが一般的と言われその絵板を囲むようにした画枠(今の額縁の起源となるもの)とが一体若しくはそれに近い形のものが多く、今で言う額縁の必要性があまり見当たらなかったからに他なりません。それが基材の変遷でいやがうえにも額縁の使用に迫られるようになっていったことが想像できます。画枠含め精魂込めて作り上げた当の画家がこれを知ったら何と思うか聞きたいところです。

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